漏電遮断器とは

漏電遮断器(ELB)は、電路の漏れ電流を検出して自動で回路を遮断する装置です。 配線用遮断器(過電流・短絡の保護)とは守る対象が違う——この区別がまず問われます。

  • 配線用遮断器: 過負荷・短絡から電線を守る
  • 漏電遮断器: **地絡(漏電)**による感電・火災を防ぐ

設置が必要な場合

金属製外箱を持つ使用電圧60Vを超える低圧の機械器具で、 人が容易に触れるおそれのある場所に施設するものの電路には、 原則として漏電遮断器の設置が必要です。

住宅では、台所・洗面所など水気・湿気のある場所のコンセント回路への設置が 実務上も重要です。

省略できる主な場合(ここが出題の中心)

次のような場合は、漏電遮断器を省略できます。

  • 機器を乾燥した場所に施設する場合
  • 対地電圧が150V以下の機器を水気のある場所以外に施設する場合
  • 二重絶縁構造の機器の場合
  • 電路に絶縁変圧器(二次側300V以下)を施設し、その負荷側の電路を接地しない場合
  • 機器に施されたD種(C種)接地工事の接地抵抗値が3Ω以下の場合
  • ゴム・合成樹脂など絶縁物で被覆した機器の場合

「水気のある場所」では省略できない——D種接地の省略条件と同じく、 この方向の引っかけが定番です。

D種接地との関係

0.5秒以内に動作する漏電遮断器を施設すると、C種・D種接地工事の接地抵抗値を 500Ω以下に緩和できます。「漏電遮断器があれば接地自体を省略できる」わけではない (緩和されるのは抵抗値)点を区別してください。

学習のポイント

「60V超・金属外箱・触れるおそれ→必要」「乾燥・150V以下・二重絶縁→省略可」 「水気のある場所→省略不可」の3点で、この論点の正誤問題はほぼ判定できます。 配線図問題でも図記号(BEまたはELBの表記)とあわせて確認しておきましょう。